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動的平衡の記録
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もんじゅ君おすすめ本の1冊です。
図書館にありました。岩波ブックレットNo.802

薄くてわかりやすいです。全63P。

初版は2011年2月8日、手元にあるのは4月26日発行の第3刷。
中程に「2刷にあたって」という文章がある。

『本書の初版が刊行されてから一ヵ月後の2011年3月11日、東日本大震災が勃発し、東北地方太平洋沿岸の原子力発電所に大被害を与えた。中でも福島第一原発1~4号機は大破し、大量の放射能を大気中・海中に垂れ流している。この福島原発震災は、世界的に見ても前代未聞の「同時多発原発事故」であり、炉心および冷却プールでの核燃料の損傷・溶融が同時多発的に起こった。今(2011年4月6日現在)も原子炉が大破壊へと移行する危険は去っていない。
この原発震災の処理には、原子炉の解体・撤去だけでなく、広大な汚染地帯の除染も含め、数十年の歳月と数十兆円の費用がかかるとみられる。これは原子力発電コストを約2倍に押し上げる。数十万人の被曝要員が必要となるかもしれない。原発はクリーンだという言葉はブラックジョークと化した。復旧のための人的・金銭的負担は子孫にも及ぶ。今後数年間は首都圏を含む東京電力管内で深刻な電力不足が続くであろう。原発に依存し過ぎる電力供給システムの安定供給特性の劣悪さが露呈した。筆者は「人類は核とは共存できない」という立場をとってこなかったが、今回の震災をふまえて原発の総合評価のバランスシートをみれば、日本は脱原発に向けて舵を切るのが賢明だと思われる。』

本書では政府の手厚い保護を受け続ける原子力事業を、利益は電力会社へ、リスクは国民への問題点を説き経済的コスト・リスクの肩代わりを根こそぎ廃止すべきである、という。
実際は廃止される前にこの震災が起きてしまったために、現状大混乱となっています。

世界の原発事業も停滞か縮小を余儀なくされています。
安全性の確保のために、予算がどんどんと膨れ上がり、建設計画が一向に進まないケースが続出している。着手したものの途中で頓挫することも多いよう。
日本も原発の輸出を始めようとしていたが、この事故でどうなるか未知数でしょう。
仮に受注できたとして、事故の際の補償など考えると今度は福島どころの問題ではすまなくなるでしょう。

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